NCSwitchNCSwitch 4 ヘルプ

使う場所が変われば、必要なPC設定も変わります。NCSwitch 4 を使えば、様々なPC設定を一瞬で切り替えられるようになります。
例えば、タブレットやノートブックの使用場所が変わる度に、プロキシ、IPアドレス、デフォルトプリンタなどのPC設定を手作業で変更するのは、非常に面倒です。
NCSwitch 4 を使えば、煩わしい設定作業から解放され、やりたい事にすぐ取り掛かれるようになります。

動作環境

NCSwitch 4 は、以下のWindows OSに対応しています。

  • Windows 10
  • Windows 8 (Windows RTを除く)
  • Windows 7

制限事項

  • 管理者権限をもっていないユーザが復元する場合、OSのセキュリティ機能により正常に復元できないPC設定もあります。 (復元可能なPC設定)

NCSwitch 4 を使用する為には、ライセンスキーの購入が必要です。(但し、本ソフトウェアの使用開始日から30日間は、 試用目的に限って、ライセンスキー未購入の状態でも使用できます)

ライセンスキーは、http://spiralware.jp/ から購入できます。

ライセンスの詳細については、NCSwitch 4 使用許諾契約をご確認ください。

管理者権限を持つユーザでログインしている事を確認してください。

NCSwitchインストーラーの起動

お使いのWindowsが64bit版の場合は "NCSwitch_4.X.X_64bit_ja.msi" をダブルクリックしてください。そうでない場合は "NCSwitch_4.X.X_32bit_ja.msi" をダブルクリックしてください。

サイレントインストール

NCSwitchを多数のPCへ導入する必要のあるIT管理者向けに、NCSwitchはGUI操作不要なサイレントインストールに対応しています。 サイレントインストールはmsiexecコマンドを使用しており、Microsoft System Center Configuration Managerなどの構成管理ツールと容易に統合できます。

コマンドライン仕様

msiexec.exe /i NCSwitch_4.X.X_XXbit_ja.msi STATS="" AGENT="yes" LICENSE_KEY="XXXXX-XXXXX-XXXXX" /q
STATS

匿名の使用状況情報の収集を許可する場合は STATS="yes" 、それ以外の場合は STATS="" を設定します。

デフォルト値は、 STATS="" です。

AGENT

自動復元機能を使用する場合は AGENT="yes" 、それ以外の場合は AGENT=""を設定します。

デフォルト値は、 AGENT="yes" です。

LICENSE_KEY

所有するNCSwitchライセンスキーを設定します。同じライセンスキーで複数台のPCにインストールする場合は、ボリュームライセンスが必要です。

この引数を省略した場合は、ネットワーク設定の復元時に、ライセンスキー入力を要求されます。

一般的なシナリオ

自宅とオフィスでタブレットを使用しているケースを例に、NCSwitch 4 の一般的な使い方を説明します。

1.準備

1-1.自宅で

タブレットを自宅のネットワークに接続し、必要なPC設定を行います。 その後、NCSwitch 4 を使って自宅用のPC設定を保存します。

1-2.オフィスで

オフィスに移動後、タブレットをオフィスのネットワークに接続し、必要なPC設定を行います。 自宅で実施した手順と同様に、NCSwitch 4 を使ってオフィス用のPC設定を保存します。

2.自動で切替

準備が終われば、あなたがすることはもうありません!自宅⇔オフィスを移動する度、NCSwitch 4 が自動的にPC設定を復元します

PC設定を保存する

NCSwitch 4 のウィザードに従って、現在のPC設定を保存します。

  1. 現在のPC設定を確認

    現在のPC設定で、問題なくネットワーク・アプリケーションが使用できる事を確認してください。
    (ネットワークインタフェースを複数備えているPCの場合 (有線LANと無線LANなど) 、各ネットワークインタフェースの"状態" (有効/無効) が 適切かどうか確認してください。 NCSwitchは、ネットワークインタフェースの"状態"も復元します)

  2. NCSwitch 4 を起動

    [スタート]から、NCSwitch 4 を起動してください。

  3. 現在のPC設定を保存

    ウィザードの指示に従って操作してください。PC設定の保存が完了すると、デスクトップ上にショートカットが作成されます。 (このショートカットをダブルクリックすれば、いつでもPC設定を復元できます)

PC設定を復元する

以下の方法によるPC設定の復元が可能です。

  • 自動で復元

    NCSwitch 4 は、無線もしくは有線LANの接続を検出して、PC設定を自動的に復元します。

    「PC設定を保存する」の手順のなかで、"ネットワークインターフェース"を 復元する項目に含めた場合のみ、自動的な復元が可能です。

  • 手動で復元

    「PC設定を保存する」の手順によりデスクトップ上に作成されたショートカットをダブルクリックします。

もし復元に失敗した場合、「FAQ」などを参考にして失敗原因を解消してください。 それでも解消できなければ、「トラブルが発生したら」の手順に従ってお問い合わせください。

保存したPC設定を変更・削除する

  1. NCSwitch 4 を起動

    [スタート]から、NCSwitch 4 を起動してください。

  2. 保存したPC設定を選択

    NCSwitch 4 ウィザードの「ネットワーク環境の選択」画面から、保存したPC設定を選択します。
    削除する場合は、コンテキストメニュー(長押しまたは右クリックで表示)から[設定を削除]を選択してください。
    変更する場合は、[次へ]をクリックし、ウィザードの指示に従って操作してください。PC設定が上書き保存されます。

PC設定の保存先ディレクトリを変更する

NCSwitch 4 は、既定でPC設定を「C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Spiralware\NCSwitch4」に保存します。 通常、保存先ディレクトリを変更する必要はありませんが、不都合がある場合は、以下の手順で変更できます。

  1. NCSwitch.iniファイルを開く

    メモ帳で、NCSwitch 4 インストール先ディレクトリ (既定値:C:\Program Files\NCSwitch4) にある NCswitch.ini ファイルを開いてください。(メモ帳は"管理者として実行する"必要があります)

  2. 設定行を追加

    以下の行を追加(もしくは変更)後、NCSwitch.iniファイルを保存してください。

    ConfigRoot=(保存先ディレクトリパス)
    # 例: ConfigRoot=C:\Users\Public\Documents\NCSwitch

コマンドラインからPC設定を復元する

NCSwitch 4 の復元処理を、コマンドラインから呼び出すことができます。この機能は、PC設定の復元後に処理を行う必要のあるバッチプログラムを作成する時に役立ちます。

コマンドライン仕様

NCSwitchConsole.exe [config.xml]
NCSwitchConsole.exe
NCSwitchインストール先ディレクトリ (既定値:C:\Program Files\NCSwitch4) にある、NCSwitch 4 コマンドライン用プログラム
[config.xml]

「PC設定を保存する」の手順により保存されたPC設定ファイル (config.xml) のフルパス

パスに空白文字が含まれている場合は、[config.xml]全体をダブルクォート (”) で括ってください。

終了コード
0 全てのPC設定の復元に成功(再起動不要)
1 全てのPC設定の復元に成功(一部の設定は再起動後に反映)
上記以外 復元に失敗したPC設定がある

コマンドライン例

> "C:\Program Files\NCSwitch4\NCSwitchConsole.exe" "C:\Users\XXX\AppData\Spiralware\NCSwitch4\Setting1\config.xml"

NCSwitch 4 は、以下のPC設定の保存/復元に対応しています。

PC設定 説明 管理者権限が必要
Windows ファイアウォール Windowsファイアウォール設定を復元します (ファイアウォールの有効/無効、除外するインタフェース、規則の有効/無効)
Hosts / Lmhosts hostsファイル / lmhostsファイルの内容を復元します
(%SystemRoot%\\system32\\drivers\\etc)
ネットワークインタフェース ネットワークアダプターの状態, ワイヤレス接続, IPv4およびIPv6設定を復元します
ドメイン/ワークグループ コンピュータ名, ドメイン/ワークグループ設定を復元します (再起動後が必要です)
共有フォルダ 共有フォルダ, 共有プリンタを復元します
インターネットオプション LAN設定(プロキシサーバー, ダイヤルアップ/VPNの設定), Internet Explorerのホームページを復元します  
ネットワークドライブ ネットワーク上の場所をローカルドライブとして割り当てている、ネットワークドライブを復元します  
通常使うプリンター 通常使うプリンターを切り替えます
(プリンタ固有の設定情報(デフォルトの用紙サイズなど)は復元されません)
 
デスクトップ 壁紙 (画像ファイル,配置方法), スクリーンセーバー (ファイル, 待ち時間)を復元します

スライドショー(複数の画像ファイル)には対応していません。 Windows7以降をご利用の方には、スライドショーにも対応している「デスクトップのテーマ」のご利用をお勧めします。

 
既定のプログラム Windowsが特定の種類のファイル(画像やウェブページ)を開くときに使う、既定のプログラム設定を復元します  
デスクトップのテーマ 背景、ウィンドウ色、音声、スクリーンセーバーを構成するデスクトップテーマを切り替えます  
Firefox - ネットワーク設定 Firefox のホームページ、プロキシ設定を復元します  
Outlook - 既定のプロファイル Outlookの既定のプロファイルを切り替えます  
電源プラン 使用する電源プランを切り替えます('バランス'、'省電力'など)  
音量 全てのオーディオデバイスの全てのチャンネルの音量設定を復元します  
Thunderbird - ネットワーク設定 Thunderbird のデフォルトアカウント、プロキシ設定を復元します  
タイムゾーン タイムゾーンを切り替えます('太平洋標準時'、'東京'など)
Windows Live メール - 既定のアカウント Windows Live メールの既定のアカウントを切り替えます  
リモートアシスタンス コンピューターのトラブル発生時に、リモートアシスタンスによる支援を依頼します  
アプリケーション 復元完了後に、指定されたアプリケーションを起動します  

最新の情報は、http://spiralware.jp/から確認できます。

接続するネットワークが変わったのに、自動で切替されない

複数の原因が考えられます。下記のうち、どれに該当するかご確認ください。

・ PC設定の保存時に、「ネットワークインタフェース」を復元項目に含めていない

「ネットワークインタフェース」を復元項目に含めた状態で、PC設定を上書き保存してください

・ 自動切替の完了直後に、別のネットワークに接続した

誤動作防止の為、自動切替の完了後2分間は自動切替を行いません。 自動切替させたい場合は、タスクバーの通知エリアにあるNCSwitchアイコンの コンテキストメニュー(長押しまたは右クリックで表示)から、[ネットワークを識別]を選択してください。

・ USB接続タイプの通信機器を使用している

PC設定の保存時と同じUSBポートに差し込まないと、切替できません。(ノートPCの場合、USBポートが複数あるのが一般的なので注意が必要です)

・ 接続ネットワークの内部環境が変わった(ルーター機器の入れ替えなど)

手動で復元してください。復元が完了するとネットワーク識別に必要な情報が最新化される為、その後は、再び自動復元できるようになります。

ネットワークドライブ接続時に、いちいちパスワード入力画面がでてくる

メモ帳などを使って、設定ファイル (config.xml)に接続ユーザーのパスワードを入力してください。

<NetworkRedirection>
  <Redirection localName="Z:" ... userName="MACHINE\USER" userPassword="(password)" />
</NetworkRedirection>

ドメイン/ワークグループの復元に失敗する

参加ドメインの管理者アカウントでWindowsにログオンしていない場合、復元に失敗することがあります。
メモ帳などを使って、設定ファイル (config.xml) にドメイン管理者のアカウント名、パスワードを入力してください。

<Domain netBiosName="XXX" dnsDomainName="XXX"...
userName="(account of domain administrator)" userPassword="(password)" />

リモートアシスタンスがつながらない

リモートアシスタンスで依頼者のPCに接続できない場合、下記の原因が考えられます。

Teredo(テリード)が適切に設定されていない

リモートアシスタンスで依頼者のPCに接続する為には、依頼者のPCにグローバルIPアドレスが割り当てられている 必要があります。(依頼者とアシスタントが同一ネットワーク(LAN)にいる場合は、プライベートIPアドレスでも接続可) このグローバルIPアドレスは、通常、Teredo技術によって割り当てられるIPv6アドレスですが、依頼者のPCのTeredo設定が適切でない場合があります。 以下の手順で、Teredoが適切に設定されていることを確認してください。

  1. 現在のTeredo設定を確認する

    コマンドプロンプトから、以下のコマンドを入力します。

    > netsh interface teredo show state
    種類 "enterpriseclient"になっていること(初期値は"client"ですが、この設定だとネットワークの種類がプライベートもしくはドメインの場合機能しません)
    サーバー名 "win8.ipv6.microsoft.com."(もしくはあなたのネットワーク管理者が指定したTeredoサーバー)になっていればOK。 (注意:Windows Vista/7の初期値は"teredo.ipv6.microsoft.com."ですが、2015年6月現在、このサーバーは停止しているようです)
  2. Teredo設定を変更する

    Teredo設定を変更する場合は、コマンドプロンプトから以下のコマンドを入力します。(コマンドプロンプトは"管理者として実行"する必要があります)

    > netsh interface teredo set state enterpriseclient win8.ipv6.microsoft.com

依頼者のPCのリモートアシスタンスが起動していない

依頼者のPC上で、NCSwitchを使って「リモートアシスタンス」項目を復元すると、リモートアシスタンスプログラムが起動し、そのウィンドウにはアシスタントに伝えるパスワードが表示されています。 アシスタントが接続する前に依頼者がこのウィンドウを閉じてしまうと、アシスタントは接続できません。

NCSwitchで復元した後、リモートアシスタンスはそのまま閉じないようにしてください。

依頼者のPCのWindowsファイアウォールでブロックされている

依頼者のPCのWindowsファイアウォール設定により、リモートアシスタンス接続がブロックされている場合、アシスタントは接続できません。

この場合、依頼者のPC上でリモートアシスタンスを起動すると、ファイアウォール設定の変更を促す画面が表示されます。画面の指示に従って、 ファイアウォール設定を変更してください。(管理者権限が必要です)

トラブルを解消できない場合は、サポート先までご連絡お願いします。その際、トラブルの内容と併せて、下記の情報もご提供ください。 (ご提供頂いた情報を、トラブルシューティング以外の用途に使用する事はありません)

  • Windows OSのバージョンおよびエディション

    エクスプローラーを開き、[コンピューター]のプロパティを表示すると確認できます。(例:Windows 8 Pro 64bit)

  • 設定ファイルの内容(config.xml)

    設定ファイルは、既定で「C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Spiralware\NCSwitch4\[設定名]\config.xml」に保存されています。 隠しフォルダである為、エクスプローラーから左記のパスを直接入力してください。

  • エラー情報(error.txt)

    エラー情報は、既定で「C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Spiralware\NCSwitch4\error.txt」に保存されています。 隠しフォルダである為、エクスプローラーから左記のパスを直接入力してください。

NCSwitch 4 に関するバグ報告、改善要望、ライセンスキー購入依頼、および問合せについては、下記にて受け付けています。

NCSwitchの開発をご支援くださった、以下の方々・プロジェクトに深く感謝いたします。

Zlelさん

NCSwitch 3 の英語版翻訳を、快く引き受けてくださいました。

Bootstrapプロジェクト (サイト)

このヘルプは、bootstrapを使って作成されています。